「ちばびお」はオーガニックだからおいしいの?
残念ながら「オーガニックだからおいしい」わけではありません。そう言い切れるといいですよね。
みなさんは、オーガニックに対してどういうイメージを持っているのか、「ちばびお」は大変興味があるところです。
ある時立ち寄った自然派カフェで食べたオーガニックプレートを思い浮かべて、「カラダにはよさそうだけど、味は少し淡泊だったかな…」と振り返る方もいるかもしれません。
または、オーガニック農園で、自分でもいだ野菜をむしゃむしゃ頬張る子どもの姿に、「オーガニックのおいしさは子どもには分かるんだな…」と実感を持って感じている方もいるかもしれません。
素材自体はもちろん、調理した料理の味を決めるのは、あたりまえのことですが、技術力などの生産・加工調理条件が大きくかかわってきます。
一定割合の人が感じる「おいしい」には理由がある
例えば、ある野菜を生で食べて、「おいしい」と感じるには、個人的な好き嫌いを横に置いておいて、共通した理由があると言われています。
- 鮮度:収穫から食卓まで最短で届くと、鮮度はもちろんのこと、栄養価も損なわれにくいです。地産地消はおいしさとつながっています。
- 化学肥料の投入が少ない土で育てられている:化学肥料の主成分の一つである硝酸態窒素が、過剰に作物に吸収されることで、えぐみや苦みの原因になります。また、十分に発酵熟成していない自家堆肥にも硝酸態窒素が多く含まれています。硝酸態窒素は作物の発育を促してくれますが、過剰はよくありません。化学肥料の使い過ぎが原因で、人体への影響、環境(特に地下水)への流出が問題となっています。
- ”おいしい”を求めて選ばれた品種:一般的に”おいしい”とされる農産物は収量が悪い傾向にあり、量産を基本にしている生産体制の場合敬遠されがちです。
- 「適地適作」:有機農家でも、一般的な農家でも、農業は技術です。作物が育つ基盤である「土壌」の適正を見極める目を持つのも、技術の一つです。粘土質土壌、火山灰土壌、黒ボク土壌…、それぞれに適した作物や、同じ作物でも品種を選ぶ必要があります。そして、その土壌に適した方法で栽培をする。常に技術を磨き、真摯に取り組む農家さんであるかは、もちろんおいしさに影響します。
これらの組み合わせで味は決まります。オーガニックだからおいしいとは言い切れません。一般の農家さんもおいしくしよう!と努力しているのだから。でも、こうやって眺めてみると、これらは顔が見える距離で食べる人へ想いを馳せる、地産地消の有機野菜を育てるオーガニック農家さんが得意としていることのように感じます。
味のバリエーションを愉しむオーガニック
有機栽培に適していると言われる原種に近い品種は、ミネラル分が豊富である傾向があります。しかし、現代の日本人は甘味を好むと言われ、その点で、ミネラル成分が多いと甘味を感じにくくなる場合もあります。そのため、特別に「おいしい」と感じない人もいるかもしれません。
そこで、オーガニックの推しポイントは!味の多様性。旬のうつろいや、味のバリエーションを愉しめるのはオーガニックの魅力の一つです。ただ、一概においしいと評価されるかというと、「人それぞれの好み」と言わざるを得ませんが、その味わいの幅がオーガニックの醍醐味であり豊かさだと思います。
つながる実感!イイ関係が”おいしい”をつくる
おいしさは、舌のセンサーだけで決まるモノではない。そう「ちばびお」は考えています。
「オーガニックはおいしい」と一般的に言われる背景には、「つながり」というキーワードがあるのではないでしょうか。
- 選ぶ食材とのつながり
- 食卓を囲む人たちとのつながり
- 気になる健康や地球環境とのつながり、
これらの「つながり」が体感できて、イイ関係でちゃんと保たれている。その満足感や安心感は、「おいしくいただく」を支えるものです。
オーガニックだから「ちばびお」はおいしいの?の答えをまとめると:
- 「オーガニックだからおいしい」わけではない
- けれど、地産地消オーガニックはおいしくなる要素を兼ね備えているケースが多い
- オーガニックのThe魅力は、味の多様性
- おいしい体験がひろがるのは食材、健康、地球環境とのイイ関係
「おいしさ」を説明するのも、証明するのもむずかしい。だから、まずは食べてみて欲しいのです。
「ちばびお」マークのついた自慢の野菜、お米、スープにリゾットを、ぜひ一度召し上がってみてください。地元ちばのつくり手が、千葉県民のために届ける、かつてない!ほどの熱い想いがつまった、サスティナブルなたべものが、’22年春から続々登場予定です。
監修 武内智 / 編集 ちばびお編集部(薗部七緒)