「ちばびお」は、つまり安心安全ってことなの?
”100%安全”な食べ物はありません。だからこそ、ちばびおは安心安全の根拠に「オーガニック」であること、そして「ローカル」であること、というつくりかたのプロセスをオープンにして、つかう人、食べる人が選択できるようにしています。
誰が食べても”100%安全”だという食べ物はありません。
オーガニックといえば、「安心安全」はまず初めに頭に浮かぶ言葉かもしれません。
日本に暮らすわたしたちが、日常的にお店で手に取ることができる食料品は、国の定める「安全基準」をクリアしているものであるはずです。
一方で、「アレルギーがあると危険な食べ物」「不適切な管理や処理によって引き起こされる食中毒」「砂糖やお酒や添加物などを長期間大量に摂りすぎて不健康になる」「体質や体調が悪くて下してしまう」など、一人一人の体質や食べ方によって、その人にとって”安全”かどうかは決まります。
千葉県八街市オーガニック農園「シェアガーデン」のケール畑
でも、オーガニックって安心安全そうですけど…
ここはていねいに説明したいと思います。まず、「ちばびお」が考える”安全”についてお話ししましょう。
「ちばびお」の”安全”の根拠はずばり、予防原則という考え方です。言い換えると、「オーガニック」であることです。
…?と思われた方、もう少し読んでみてください。
世界でも日本でも、「オーガニック」と言うからには、化学合成農薬、化学肥料、遺伝子組み換え技術やゲノム編集技術は、予防原則に基づいて使用しないという大前提があります。コラム[「ちばびお」は有機JAS認証どう考えている?]も覗いてみてください。
予防原則という”安全”の根拠
予防原則とは:化学物質や遺伝子組換えなどの新技術などについて、環境に対しての不可逆的な影響を回避・予防することの方が、負の影響が起きた事後の回復や除去よりも優先されるという考え方。特にEUでは、科学的に安全性が証明されておらず懸念が強く残る場合、”予防的に”規制措置をとる姿勢を取っている。
有機農業では、生産の工程で、虫・病気・草の対策や、作物の発育を促す目的で使われる資材や添加物を、この”予防原則”に則って制限しています。
日本の一般的な生産や食品の安全基準では”安全”とされていながらも、海外では禁止されてる、または制限処置がはじまっている農薬の成分などがあることは、ご存知の方もいるかもしれません。 国が”安全”の根拠としている研究とは、真逆の研究結果などが存在する、懸念の残る栽培技術や資材があることも確かです。
有機農業 では、どの種類なら大丈夫とか、どれくらいの使用量なら許されるといった、環境や人への負荷に関して、程度の判断はそもそもせず、懸念が残るものの使用は排除されています。それは、オーガニックには「予防原則に立つ」という”安全”の根拠があるからです。
では、”安心”はどのように築き上げられるでしょうか?
”安全”は基準をクリアしたか否かで判断できても、”安心”は購入する・選ぶ人が自身で判断し決めるものです。そのために大切なのは「どのようにつくられたのかオープン」であることです。予防原則に基づいたオーガニックの基準を満たし、
- 長期的な目線、弱いものの目線、人だけではない広い目線を持ち、
- 出来るだけ疑問や不安が出てこないものを使用し、
- それをオープンに提示し議論すること、
これらを、ホントウに「顔が見える」近い距離=ローカルでコミュニケーションすることで、理解し、支持し、納得して選ぶことが”安心”をつくるのだと思います。このプロセスを踏むことが購入者の”安心”を生み出す方法だと考えています。
監修 三好智子 / 編集 ちばびお編集部(薗部七緒)