[ちばびお深読み]オーガニックって、有機物×ローカル循環=土づくりからはじまる

「ローカルな地域内で有機物が循環する土づくり」とは具体的にどういうこと?

「ちばびお」の場合は、有機農業に欠かせない「有機物」を、理想は千葉県内から調達し、土づくりに活かしていくということです。

有機農家さんの堆肥

オーガニックな「土づくり」に欠かせない有機物の数々

有機農業では「土づくり」が全ての基本です。

なぜって?作物は土から栄養素を吸収して成長するからです。化学肥料などを使わない有機農業では、よい土を作り、おいしい作物を作るには有機物の存在が鍵になります。

ちなみに、有機物とは炭水化物、タンパク質、アミノ酸などを含んでいるモノ。具体的には、動物のふん尿、食品工場の残渣や粕類、街路樹の剪定した葉や小枝を粉砕したモノ、もみ殻、藁、コーヒー粕や茶葉等です。これらの有機物を土の中の微生物が、作物が吸収できる状態に変えてくれます。

循環の範囲は千葉県ローカル!が「ちばびお」の理想

千葉県産ローカル×オーガニックのかつてない!フードブランド「ちばびお」では、土づくりのための有機物を調達する範囲を、以下の優先順位で考えています。

1.千葉県内
2.関東圏
3.国内 
4.海外

千葉県市原市オーガニック農園「ONE DROP FARM」のある日

生産するための資材の移動距離も「フードマイレージ」

気候変動への対策という観点から、フードマイレージ(食料の輸送距離)を抑え、物流における化石燃料を少なくする為には、作物の栄養源は近くから探すのが一番いい!

牛糞、鶏糞、豚糞、食べ物の残渣や木材チップ等からつくられた堆肥は、微生物が有機物を分解してつくられる肥料です。お米を収穫した後のもみ殻や藁、精米後に残った糠、漁港などの魚粕や不要な海藻類など、副産物が土づくりの大切な原料になります。製鉄所からの副産物のミネラル資材も土壌改良剤に。

「ちばびお」を運営する”有機の里づくり”千葉県団体連絡会では、こういった地域内で手に入る有機物やミネラルなどの調達先情報を集め、生産者に提供していきます。

監修 武内智 / 編集 ちばびお編集部(薗部七緒)

この記事を書いた人

武内 智
武内 智

外食産業に30年以上携わる。すかいらーく、個人で札幌、帯広のレストラン経営、関東で和食「濱町」「北海道」の経営を10年。ワタミの商品常務、ワタミファームを創業、全国に10ケ所の農場、牧場、乳製品工場を開設。2011年有機卸のオーガニックパートナーズ設立。2016年農地所有適格化法人(株)シェアガーデンを創業開設。1993年からNPO北海道有機認証協会に関わり副理事長兼事務局長を務める。